学芸員の情熱の結晶~この冬の企画展ふたつ

もう終わってしまった展覧会になってしまいますが、12月、1月に行った二つの展覧会について記録しておこうと思います。一つ目は、道立近代美術館で開催されていた、企画展「カラー・パワー!色って不思議!!」(2010.11.19~2011.1.23)
毎年近美では、子供の冬休みに合わせて、「アミューズ・ランド」と銘打って、ワークショップやいろいろな体験コーナーなどのある企画展を開催しています。今回のテーマは、「色」北海道内の美術館や博物館の所蔵作品や、コレクションを使って、「夢の色」「空の色」「暮らしの色」というテーマで、絵画、写真、インスタレーション、衣装、民芸品などが展示されていて、「色」が持っている力を、子供にも分かりやすく、わくわくするような空間で提示してゆきます。そして圧巻は、市内の小学校の子供たちと、道内在住の作家さんとの「色」をテーマにしたワークショップ作品の展示です。木の枝と絵の具で、自由に作るダイナミックなインスタレーション。出来上がった作品からは、子供たちの素晴らしいアート体験が想像できました。この道立近代美術館の冬の企画展では、無料で美術館製作のパンフレット(図録)をいただけます。(上の写真はその表紙です)これがまた、とっても素敵。アートの楽しさ素晴らしさを子供たちに伝えようという熱意が、とっても楽しく伝わってきます。そしてもう一つは、札幌芸術の森20周年記念札幌美術展さっぽろ・昭和30年代~美術評論家なかがわ・つかさが見た熱き時代~(2010.10.30~2011.1.30)
札幌で、さまざまな美術展が活発になり、たくさんの美術グループが結成された昭和30年代に、北海道の画家に強烈に惹かれてやってきた一人の若者「なかがわ・つかさ」が、急逝するまでの10年間で、辛口で情熱的な美術評論や美術館建設運動に奔走するなど、札幌の美術に旋風を巻き起こした…そのなかがわつかさの足跡や批評を軸に、当時の作品約100点を展示したのが、今回の企画展でした。この展覧会には、母とおばとともに見に行ったのですが、母たちにとっては、まさに青春時代の出来事が目の前に。二人ともとても興奮した様子で見入っているのが印象的でした。札幌芸術の森美術館の学芸員の方が、10年の歳月をかけて調査研究しまとめ上げたという今回の展覧会は、当時の熱気とともに、札幌芸術の森美術館の熱き思い、札幌という街が持っているエネルギーの素晴らしさを、私たちに教えてくれていて、見終わった後に熱いものがこみ上げてくる感じでした。どちらも、有名なアーティストの有名な作品が華々しく展示されている大型展のような派手さは全くなかったので、観覧者の数も多くはなかった…それが実にもったいない…と思える、素晴らしい企画でした。読んでいただきありがとうございます  ブログランキングに参加中クリックして頂けると、とてもうれしいデス。
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Mille Co Co

家づくり・住まいづくりのコンシェルジュ 〜オーガナイズ(片付け)&ストレージ(収納)の相談から、家づくりのトータルサポートまで〜

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